
出典:東京新聞
貴乃花親方が相撲協会の理事選に落選した。
同一門からは阿武松親方(元関脇益荒雄)と貴乃花親方が2人が立候補し、2人同時の当選は厳しいといわれていた。
相撲協会の改革を目指し、立候補した貴乃花親方だったが理事選は惨敗に終わった。
「最近様子がおかしい」といわれている貴乃花親方だか、本当におかしいのは貴乃花親方なのか?
それとも日本相撲協会なのか?
貴乃花親方の目指しているもの、考えていることとは?
Contents
貴乃花親方が理事選に落選・わずか2票
日本相撲協会は平成30年2月2日、東京・両国国技館で役員候補選挙を行い、101人の親方による投票が行われた。
当初から厳しい選挙戦が予想されていた貴乃花親方は、わずか2票しか得られず落選した。
【投票結果】
- 八角(元横綱北勝海) 11票
- 尾車(元大関琴風) 10票
- 鏡山(元関脇多賀竜) 11票
- 春日野(元関脇栃乃和歌) 9票
- 阿武松(元関脇益荒雄) 8票
- 山響(元前頭巌雄) 8票
- 出羽海(元前頭小城乃花) 9票
- 高島(元関脇高望山) 12票
- 芝田山(元横綱大乃国) 10票
- 境川(元小結両国) 11票
- 貴乃花(元横綱) 2票
定数10人の理事候補選に11人の親方が立候補した。
1名は落選することになる。5期連続の投票に持ち込まれたこの理事候補選は9票前後が当選ラインとみられていた。
貴乃花親方と同一門からは阿武松親方(元関脇益荒雄)も立候補し、2人の当選は難しいと見込まれていた。
そして結果、貴乃花親方が落選。
貴乃花と結束していた錣山(寺尾)も副理事落選
貴乃花親方と結束し、相撲協会の改革が期待されていた錣山親方(元関脇寺尾)も副理事候補選に落選。
【投票結果】副理事候補選
- 錣山(元関脇寺尾) 14票
- 花籠(元関脇大寿山) 26票
- 井筒(元関脇逆鉾) 31票
- 藤島(元大関武双山) 30票
「貴乃花」「寺尾」といった現役時代に国民から絶大な人気を誇った親方が落選。
この二人に相撲協会の改革を期待していた国民は少なくないだろう。
貴乃花親方落選についてファンの声は?
貴乃花親方の落選については様々な意見があった。
「(貴乃花部屋の)ホームページ上だけではなく、もっと声に出して自分の考えを訴えるべきだった」
これは確かに言えることだと思う。
貴乃花部屋公式ホームページには、貴乃花親方が理事選に立候補したことについてに考えが書かれている。
確かにこの考えをもっとメディアを通して伝えてほしかったと思う。
またこのような意見も多くある。
「相撲協会のことをよく考えている。落選して残念」
やはり貴乃花親方に期待していた国民は多いようだ。
朝青龍 ツイッターで「笑いますね」
相撲協会理事選の結果発表直後に、元横綱 朝青龍がツイッターを更新。
「笑いますね」と発言した。
今回、モンゴル力士の暴力事件から発展した騒動。
この元朝青龍の言葉にはどんな意味が込められているのか?
度々、貴乃花親方に対しての不満をツイッターに投稿していた元朝青龍。
ファンとしては、この馬鹿にしたような言葉は許せないだろう。
貴乃花親方目指す「相撲道」とは?
貴乃花親方が「おかしい」「発達障害」などと噂されている記事をインターネット上でも見かける。
本当におかしいのだろうか?
上下関係が厳しい相撲の世界で、先輩方を敵に回して改革を目指せる男は貴乃花しかいないだろう。
メディアで言えないことも多く、憶測で誤解されることも多いだろう。
貴乃花親方が部屋の公式ホームページに綴った言葉をぜひ読んでもらいたい。
2018.2.1
本日、日本相撲協会理事に立候補いたしました。
1月4日に理事解任の裁定が下り、皆様にはご心配をおかけいたしましたが、これまでの期間、私なりに今後の相撲界がどうあるべきかを熟考した上での決断です。
ここに、私の考えを述べたいと思います。いま相撲界では、過去の反省を顧みない度重なる暴力事件や不祥事により、国民の皆様の期待を大きく裏切り、社会的な信用を損なった結果、組織としての公益性や透明性が大きく問われております。この最中で行われる理事の改選の意味合いは、いままでにない特別なものです。何のための理事改選なのか、理事になったその先には何が必要なのか、私なりに考えてみました。
日本相撲協会は内閣府から認定を受けた公益財団法人であります。ここにおける公益性の意味とは、唯一無二の存在である大相撲という国技の維持、発展を通じて、社会に寄与することであると考えます。また、税制上でも多大な優遇を受けており、その意味では社会的に大きな責任も伴います。しかし、相撲協会の現状を見てみると、社会的な責任を果たすよりも協会内の事情や理屈が優先され、公益性から逸脱しているのではないかという大きな疑念を抱いております。大相撲は誰のものか? その公益性の意味を我々は考え直し、正す時期に来ているのではないかと思います。
公益法人としての社会的使命を全うしながら、透明性を持った健全な組織運営をしていくことが、私が思う理事の使命です。その使命を果たすために、相撲協会全体の器量を大きくし、大相撲一門として自由に意見を交わせる風土を作り上げることを私の目標といたしたいと思います。
私の現役当時と比較して、現在は力士の数が大きく減少しています。この先、相撲は残っても、相撲協会は残れるとは限りません。その危機感を、私は強く持っています。これからも相撲の普及とあらゆる場面で活躍できる力士の育成は不可欠であります。苦労なくして、英雄はできず。組織の繁栄は将来性を持った英雄たちを多く輩出することと密接に関係していると思います。
英雄とは力士なれ、親方なれ。大空羽ばたく鷹のように、国技大相撲復興の光を目指して。
慈しみの心、愛する心、親子の絆、それらを慮る気持ちは土俵に上がる精神そのものです。肉体を制し、理性を持って自分を制し、逃避をしない組織論と嘘偽りのない組織編成。これが将来あるべき相撲界の礎となります。
しなやかに柔らかく強靭で何事にも耐えうる自由闊達な協会運営の執行を目指して邁進する、ということが、理事立候補に際しての私なりの所存でございます。以上
2018年2月1日
貴乃花 光司
出典:貴乃花部屋ホームページ
まとめ
昔からの隠蔽体質を変えようとしない相撲協会。
もし改革が行われたら、相撲協会ではやっていけなくなる親方が多くなるだろう。
現役時代、ガチンコ相撲を貫いて国民を感動させた、あの「貴乃花」そして「寺尾」が落選した。
相撲協会は誰のものなのか?
貴乃花親方のこれからの巻き返しに期待したい。
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