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がんと食生活は関係ない?本当にそう思いますか?
なぜ今、こんなにがんという病が日本中に広がっているのでしょうか?
身近な人ががんになって初めて真剣に考えました。
それは遺伝だから仕方がないのか?
仕事のストレスからなのか?
喫煙が問題だったのか?
色々な要因があり、「これが原因」とはっきり言うことは出来ません。
日本が豊かになるにつれて増えていった、この「がん」という病気。
日本が豊かになって大きく変わった私達の生活のひとつに「食事」があります。
本当に食事が関係あるのか?それならなぜ医者は治療に食改善を入れないのでしょうか?
医者も知らなかったがんと食事の関係 それを知って変わった一人の医者
あるがん治療の外科医が、自分が受け持った患者さんに注目しました。
これがこの外科医を変えるきっかけとなりました。
その医者が受け持った患者さんの中に「特殊な例」がありました。
がんが進行していて十分な手術ができずに、がんを取り残したまま自宅療養に移った患者さんの一人が、
定期検査に訪れるたびに検査結果が良くなり、画像診断においてもがんが次第に縮小していったというのです。
やがて完全に消失する例も現れたのです。
この「特殊な例」の患者さんたちの共通点は「徹底した食事療法」だったそうです。
この医者はこれをヒントに本格的にがんの食事療法について研究し始めたそうです。
その医者の名前は済陽高穂医師。今ではがんの食事療法について多くの著書を出しています。

食事療法に注目したきっかけは手術不能の肝臓がんからの生還の例
済陽医師が食事療法に注目したきっかけは、ある症例を体験したことだそうです。
当時56歳のある肝臓がんの患者さんは根治手術ができないほど進行したがんでした。
手術を行ったものの部分除去のみで、多くの病巣部が残っていました。
その患者さんの家族の強い希望で自宅療養に切り替え、定期的な検査の通院のみとなりました。
余命数ヶ月と判断していたその患者さんに大きな変化がありました。
その患者さんは奥様の献身的な看病で徹底した食事療法を始めたのです。
それを続けるうち、数カ月過ぎてもその患者さんの体力は衰えず、逆にどんどん元気になっていきました。
そしてなんと、1年半後のCT検査では、取り残したがんの病巣がきれいになくなったことが確認されたそうです。
これをきっかけに済陽医師はがんの食事療法を本格的に研究したのです。
医者さえもこのがんと食事の関係を知らないという事実があります。
実際、私の身近でガンの手術を受けた方は、その医者から食事についてはほぼ指導を受けていませんでした。
医者によって全く考えが違うのです。
栄養学の知識などそれほどない医師が、残念ながらほとんどだそうです。
がんと食事に着目したゲルソン
がんと食事について早くから着目した医師がドイツ生まれのマックス・ゲルソン(1881~1959年)です。
ゲルソンは今から100年以上前に「がんと食事の関係」について着目していました。
今では「ゲルソン療法」としてこの食事法が多くの人に影響を与えています。
この食事療法に着目したきっかけはゲルソンが「頭痛持ち」だったことでした。
自分の偏頭痛が肉や脂肪、塩分を摂ると悪化し、それらを制限して野菜や果物を摂ると軽減することに気づいたそうです。
自分の結核の患者さんにもその食事療法をすすめていたところ、結核が改善したそうです。
ゲルソンは自身が考案した食事療法を約500人の結核の患者さんに試しました。
その結果なんと98%治癒したそうです。
結核の患者さんの半数以上がなくなっていた時代の話なので驚異的な結果です。
そしてこの結核の患者さんのうち、がんを合併していた患者さんではがんも治ったことに注目したのです。
そこからがん患者さんへの指導が始まりました。
そして1930年にがんの食事療法として確立したのが「ゲルソン療法」なのです。
済陽高穂医師の西台クリニック

済陽高穂医師が理事長を務める「西台クリニック」が東京都板橋区にあります。
予約も大変込み合っているクリニックのようですが、済陽高穂医師の治療に関心を持たれ、
治療を希望される方はぜひ問い合わせてみてはと思います。
私自身はがんの経験はありませんが、本当に身近な人が、がんで苦しんでいる姿をみているので、
この情報が一人でも多くの方のお役に立てればと思っています。
がんの主な要因は四つ
がんの要因は不明な点もありますが、さまざまな研究によってその解明が進められています。
その中でも特に食事と関連が深い部分について済陽医師は次の四つを上げています。
塩分のとりすぎ(ミネラルのアンバランス)

塩分の多い食事は胃がんのリスクを高めます。
塩分のとりすぎは、刺激によって胃壁が荒れやすくなり、これによりがんの発生を促すと言われています。
もう一つの重大な要因はピロリ菌です。
ピロリ菌が棲みついた胃壁の粘膜は慢性的に荒れやすく、それが結果的には胃がんの発生を促すと言われています。
塩分の過剰摂取とピロリ菌が絡むと胃がんリスクを非常に高めてしまいます。
この塩分の過剰摂取を長く続けるほどミネラルのバランスを崩しやすくなり、そのことによって発がんの促進にもつながると考えられています。
その意味でも、がん予防や改善のために塩分をできるだけ控えることは大切と言われています。
クエン酸回路の障害

塩分の過剰摂取によるミネラルバランスの乱れを防ぐことが大切なのと同時に、もう一つミネラルバランスを保つのに重要なことがあります。
それは「クエン酸回路」が健全に働くことです。
糖質(炭水化物)などを主原料とし、連続的な物質変化(代謝)によって、エネルギーを生産する重要な反応系のこと
出典:「今あるがんが消えていく食事」
この「クエン酸回路」がうまく回っていると、細胞内外のナトリウムとカリウムのバランスが整い健康が維持されるというのです。
逆にこの回路がうまく回っていないと、細胞内外のナトリウムとカリウムのバランスが崩れ、発がんのリスクが高まるというのです。
この回路がうまく働くためにはクエン酸の豊富なレモンや、クエン酸回路に必要なビタミンB軍の豊富な玄米などの摂取をすることが大切なようです。
過剰な活性酸素の発生

あらゆる生活習慣病の原因としてクローズアップされている「活性酸素」も発がんリスクが高まる原因と言われています。
私達は口から摂った食べ物を、体内で燃やすことでエネルギーを得て生きています。
その「燃やしカス」としてできるのが活性酸素です。
この活性酸素は周囲の細胞や物質を酸化させ、傷つける強い力を持っているそうです。
そのため活性酸素が体内に多く発生することにより発がんのリスクが高まります。
この活性酸素を除去する働きをもつのは「抗酸化物質」です。
抗酸化物質の代表格であるビタミンA、C、Eやポリフェノールは新鮮な野菜や果物に多く含まれています。
そのため野菜や果物の大量摂取は、がんのリスクを下げ、進行を阻止するのに役立つといわれています。
動物性たんぱく質・脂肪のとりすぎ
多くのがんの食事療法で制限されている動物性食品ですが、これを摂りすぎるとどのような影響があるのでしょうか?
動物性脂肪とりすぎによって、悪玉といわれる「LDLコレステロール」が増えることが知られています。
このLDLコレステロールが多いほど血管壁に運ばれるコレステロールも多くなります。
このLDLが活性酸素によって酸化されるとそれが動脈硬化の引き金になります。
今はこの脂肪だけではなく動物性蛋白質(アニマルプロティン)もがんのリスクを高めることが分かってきています。
ある研究では、毎日牛肉を食べる人と、一週間に1~2回しか食べない人を比べると、大腸がんの発生率が2.5倍になるという報告があるそうです。
動物性蛋白質は悪玉菌を増やしてがんのリスクを高めると言われています。
自分自身で判断することが大切
食事療法にしろ、色々な方法があり、どれが正しいのかはっきりと言うことができる人はいないと言えます。
しかし大切なのは自分自身で判断し、自分自身で決断してその食事法を行うことだと思います。
末期がんを克服した野中秀訓さんの著書「がんになって、止めたこと、やったこと」
を読むと、自分自身で色んな本を読んで研究し、良いと思ったことを自分で決断して行っていった様子が描かれています。
医者から言われるままの治療ではなく、自分自身でがんについて良く知る努力をし、自分自身で正しいと思う治療法を見つけ、自分自身で決断して行うことが大切なのではないのでしょうか。


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